「フリーランスと業務委託って何が違うの?」と疑問に思ってはいませんか?
この記事は、
- 近い将来、フリーランスを目指している
- 仕事を受ける前に、フリーランスと業務委託の違いを知っておきたい
- フリーランスと業務委託での税金の違いを知っておきたい
という方にのお悩みを解決します。
フリーランスと業務委託の違いを知っておくと、フリーで仕事を受ける時、どんな契約をするべきか見えてくるでしょう。
この記事では、フリーランスと業務委託のそもそもの違いについて分かりやすく解説していきます。
具体的には、
- フリーランスと業務委託の大きな違いとは?
- 業務委託は2種類ある。その内容は?
- ケース別!業務委託の具体例(フリーランスのよくある業務委託例)
の順番で重要なポイントに絞り、お話していきます。
この記事が参考になれば幸いです。
目次
フリーランスと業務委託の間に違いはあるの?
はじめに、フリーランスと業務委託の違い(言葉の意味の違い)を説明していきます。
フリーランスの意味を解説!
フリーランスとは、自分の好きな時間に好きな場所で働く人のことを指します。
会社や組織に所属することなく、その時々に応じて自由に契約し自由に働く人のことです。
中世ヨーロッパでは、契約で権力者や有力者に仕えた槍騎士をフリーランスと呼びました。
当時、槍騎兵を「ランス」と呼んでいました。ここから、自由な槍騎兵=フリーランス=現代の自由に働く人と言葉が発展したと言われています。
フリーランスという言葉は、働き方を指しているのです。
業務委託の定義を解説!
業務委託とは、仕事を完成させると約束した相手方に、その仕事に対しての報酬を支払う約束をする契約のことを指します。
つまり、特定の成果を出してもらうために外注する契約のことです。
業務委託する側は、完成までの過程に基本口出しすることはありません。期日までに約束した仕事が完了すれば、それで問題ないのです。
業務委託という言葉は、契約のことを指しているのです。
そして、この業務委託はフリーランスとして働いている人が、取引先と契約を結ぶときによく使われる契約です。
業務委託はフリーランスが受けるもの
先程、
- フリーランスは、働き方のことである
- 業務委託は、フリーランスによく使われる契約である
と説明しました。
つまり、業務委託は、フリーランスが受けるものなのです。
フリーランスは取引先から「業務」を「委託」されていることからもわかると思います。
フリーランスの業務委託は2つある!請負解約と委任契約の違いを解説!

ここまではフリーランスと業務委託の違いについて説明してきました。
ここからは業務委託についてもう少し詳しく見ていきます。
業務委託契約は民法上で、下記2つに分けられています。
請負契約
請負契約は、約束した期日までに成果物を納品することで完了する契約です。
いつまでに何を納品するかが契約の段階で確定しています。
作業の工程や時間配分などは請負先の自由ですが、納期日までに完成させることができなければ、契約違反となってしまうこともあります。
必ず仕事を完成させる必要があるのです。
また、納品物が満足できない状態だったり、なにかしらの不備があった場合も、仕事が完了したとは認められないことがあります。
あくまでも、約束した状態(成果)に仕上げることが重要になってくるのです。
委任契約
委任契約は、約束した業務を約束した期間行うことで完了する契約です。
どんな成果が出たかや成果の優劣は、関係ありません。
あくまでも、行った業務に対して報酬が支払われる仕組みです。
そのため、もし完璧に仕事を仕上げることができなかったとしても、契約違反になることはないのです。
この契約で求められていることは、仕事の結果ではなく業務です。しっかりと働いたかどうか(業務を行ったかどうか)が重要になってくるのです。
請負契約と委任契約をケースで解説
ここでは請負契約と委任契約の具体的なケースを紹介していきます。
あなたが受注するならどっちの契約になるかチェックしてみてください。
請負契約はこんなときに使われます。
- ゲーム開発会社がキャラクターデザインをフリーデザイナーに外注
- HP制作会社が記事制作をフリーライターに外注
- 英会話スクールがパンフレットに掲載する写真をフリーカメラマンに外注
既にいつまでに何を納品するかが決められており、その成果物に対して報酬が支払われる契約は請負契約になります。
次に、委任契約はこんな時に使われます。
- ゲーム開発会社がシナリオ制作のサポートを1カ月間フリーライターに外注
- HP制作会社がHPの運営・更新作業を一定期間知り合いのライターに依頼
- 英会話スクールが一定期間、英語の講師をフリーランスの講師に外注
委任契約は、何かを納品するわけではありません。そのため、依頼を受けた側は「業務を遂行すること」が仕事になります。業務に対して報酬が支払われる契約です。
まとめ:フリーランスと業務委託の違いは「働き方」と「契約」
この記事ではフリーランスと業務委託の違いについて説明してきました。
もう一度この2つを振り返ると以下のようになります。
- フリーランス=組織に属さず自由に働くこと・その働き方
- 業務委託=フリーランスがよく使う契約
あなたがフリーランスを目指しているなら、近い将来、取引先と業務委託契約を結ぶことがあるかもしれません。
そのときに備えて、業務委託には2つの種類があることをざっくり理解しておきましょう。
- 請負契約=約束した期日までに成果物を納品することで完了する契約
- 委任契約=約束した業務を約束した期間行うことで完了する契約
また、フリーランス=業務委託だと勘違いして「どちらの税金が高いのか」なんて心配している人もいるようです。
フリーランスは、働き方を指しているため税金とは無関係です。独立後の税金が気になる人は、自営業や個人事業主としての税金関係を調べておきましょう。