フリーランスエンジニア・デザイナーが組合に入る方法を徹底解説

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思い切ってサラリーマンからフリーランスに転身、仕事で自分の力を十分に発揮できるようになった一方で、会社員だったころの社会保障のありがたみを痛感している方

フリーランスとして独立を考えているけれど、意図せずに働けなくなってしまった場合など、社会保障を気にしてフリーランスへの一歩を踏みとどまっている方

フリーランスでも加入できる組合“があるのをご存知ですか?

サラリーマンは、所属している会社が加入している社会保険や保証の恩恵を受けることが出来ますが、フリーランスでは自分で何らかの保険に加入しなければなりません。
また、サラリーマンに比べて保険料も高額です。

しかし、フリーランスの方も加入可能な組合に入ることによって不安を解消することができます

そこで今回の記事では、

  • フリーランスが組合に入る必要性
  • フリーランスのエンジニアが加入可能な組合と加入方法
  • フリーランスのデザイナーは文芸美術国保へ
  • フリーランスの組合は沢山ある!

をご紹介します。
少しでも参考になれば幸いです。

フリーランス組合に入る必要があるのか

まずは、組合について説明します。
そしてフリーランス組合に入ることによるメリットとデメリットを見てみましょう。

そもそも組合とは

組合の中でも、不測の事態に備えるための健康保険を運営するものが、
健康保険組合」です。
この健康保険組合には様々な種類があります。

まず大枠として、

  • 被用者保険
  • 国民健康保険

の2種類があります。

そして、「被用者保険」には

  • 全国健康保険協会(協会けんぽ)
  • 組合管掌健康保険(組合健保)
  • 共済組合(共済組合)

があります。

一方で、「国民健康保険」には

  • 市町村健保
  • 国保組合

が存在します。

まずはそれぞれを紹介していきます。

健康保険組合連合会

一般的に従業員の多い大手企業(常時700人以上の従業員がいる事業所など)が厚生労働大臣の許可を得て、独自に健康保険組合を設立することができます。
従業員を多く抱えている企業などは、このような独自の健康保険組合を設立し、加入しています。

全国健康保険協会

中小企業で働く従業員とその家族が加入している健康保険です。
「協会けんぽ」という名称で呼ばれています。

大企業のような独自の組合を持たない場合でも、民間企業は所定の要件に該当する場合は、社会保険加入の義務が発生します。

結果として、中小企業が多く加入する健康保険組合になっていますが、近年では大手企業も独自の組合を持たず、こちらに加入する場合も増えてきています。

こちらは2008年に設立され、比較的新しい組織ですが、前身は社会保険庁が管轄していた、「政府管掌健康保険」であり、加入者は3000万人以上となっています。

国民健康保険

サラリーマンではない、自営業などで他の保険に属していない方が対象の健康保険です。
組合に所属していないフリーランスの方はこの国民健康保険に加入しているのが一般的です。

サラリーマンとフリーランスの大きな違い

サラリーマンの場合、所属している企業が社員の年金や保険料の半分を負担してくれます。また、加入しているのは社会保険なので、扶養家族が何人でも保険料には影響しません。

一方フリーランスは年金や国民健康保険料を全額自分で払う必要があり、更にサラリーマンの場合とは異なり被保険者の人数によって保険料が異なります。

このような保険料の支払い分に、サラリーマンとフリーランスの大きな違いがあります。
さらに、みなさんが気になるであろう傷病時と退職後のケース別に見てみましょう。

傷病時

サラリーマンの場合、万が一病気やケガで働けなくなったとしても、最大で1年半もの間、会社から所得補償として傷病手当金が日額の3分の2相当額が支給されるため、安心して休養することができます。
しかし、フリーランスの場合は会社に所属しておらず、所得補償としての手当金を受け取ることができません。

退職後の年金

サラリーマンの場合、「基礎年金」と呼ばれる国民年金に加え、厚生年金保険に加入することが会社に義務付けられているので、老後はこの2種類の年金が支給されます。
さらに、通常の年金制度に加えて私的な企業年金制度を導入している会社では、3種類以上もの年金が支払われます。「二階建て以上」の年金構造を取ることがほとんどです。

一方で、フリーランスの場合、受け取ることのできる年金は、国民年金のみとなります。
したがって、「一階建て」の年金構造となります。

フリーランスの人が組合に入るメリット

フリーランスになってから、サラリーマン時代に享受していた組合の恩恵を受けられないのは心配ですよね。
しかし、フリーランスでも入れる組合に加入すれば、これらの不安を解消することができるのです。
組合加入は費用もかかりますが、それを上回るメリットがあるのも事実です。
メリットを確認していきましょう!

国民健康保険料を抑えることができる

国民健康保険ではなく、組合に所属することで、保険料の負担を軽減することができます。

団体が提示する福利厚生を受けられる

所属団体で人間ドックやフィットネスなど、福利厚生を提示していることが多くあります。
例えば病院やジムなど提携施設の優待を受けられるため、リフレッシュにも繋がります。
ぜひチェックしてみてください!

イベントで人脈を広げることができる

同業者組合では、支援イベントやセミナーなどが多く開催されています。
加入することで、その業種での人脈を広げることができます。
特にエンジニアに関しては、組合が共同受注の窓口になっていることがあります。
そのため、加入することで仕事のチャンスを掴むことができるかもしれません。

前段で述べたように、サラリーマンのときに受けていた保障の恩恵は、フリーランスでは享受することができません。
しかし、組合に入っておくことで、保険金の負担が軽減されるだけでなく、福利厚生や仕事の斡旋など、様々なメリットがあります。

フリーランスの人が組合に入るデメリット

大きなメリットのある組合への加入ですが、デメリットも確認しておきましょう。
最大のデメリットは、「国民健康保険のメリットが得られないこと」だといえます。

少し分かりづらいですよね。
つまり、国民健康保険は市区町村が運営主体です。
そして国民健康保険の場合、収入によって保険料が変動します。

一方で、組合の場合は収入に関わらず、保険料は一定です。
極端に収入が減り生活を維持できなくなる可能性のあるフリーランスには国民健康保険が適している部分もあります。

その他の保険について知りたい方はこちら

健康保険以外にも生命保険や労災保険など、フリーランスに必要な保険があります。
詳しく知りたい方は以下の記事も参照してみてくださいね。
会社員以上にフリーランスに生命保険が必要と言われる理由とは? | 自由と安定の両立を応援するフリースタビル

フリーランスには労災保険制度がない?自分で入れる保険サービスを紹介! | 自由と安定の両立を応援するフリースタビル

フリーランスのエンジニアでも加入可能な組合とその方法

ここまでは、フリーランスの方が組合に加入する必要性とそのメリット・デメリットについて説明してきました。
ここからは、フリーランスのエンジニアとデザイナー、それぞれの職種別にオススメの組合と加入方法をご紹介していきます。
まずはエンジニアからです。

エンジニアにオススメの組合は…?

フリーランスエンジニアにオススメの組合は、全国ソフトウェア協同組合連合会(JASPA)の加盟組合です。
この連合会は、北は北海道から南は沖縄まで、20以上の組合が加盟しています。
この連合会に加盟している組合に加入することで、IT業界に対する最新情報を得たり、共済制度を利用したりすることができます。
加盟している組合の中から、自分の活動地域と専門分野に合った組合を選ぶのがおすすめです。
以下全国ソフトウェア協同組合連合会の加盟組合を表でまとめました。

加盟組合 加入条件
首都圏ソフトウエア協同組合 ・指定地区内に事業所を有すること。

・月額1万円を組合費として払い込み

関西コンピュータ技術協同組合 ・システム開発経験3年以上

・現在フリーランスまたは転身を検討中の人が対象

その他の地域や分野については『全国ソフトウェア協同組合連合会HP』をご覧ください。

フリーランスのデザイナーは絶対に文芸美術健康保険組合

続いて、フリーランスデザイナーにオススメの組合を紹介します。
デザイナーの方は、圧倒的に文芸美術健康保険組合がおすすめです。
この健康保険組合に加盟している団体の会員になることで、本人とその家族がこの健康保険組合の組合員にもなることができます。

文芸美術健康保険組合に加入できる職種

例)

    イラストレーター…日本イラストレーション協会
    デザイナー…日本空間デザイン協会
    写真家…日本写真家協会
    漫画家…日本漫画家協会

上記の他にも、加入できる職種は様々で、入会金や年会費は異なります。
詳しくは、『文芸美術国民健康保険組合HP』をご覧ください。

加入する事によって得られるメリット

文芸美術健康保険組合に入会することで得られるメリットは大きく分けて2つあります。

保険料が一定である

個人事業主を対象に加盟団体の会員の健康保険料をカバーしてくれます。
フリーランスとして駆け出しの場合はあまり感じないかもしれませんが、保険料が一定ということは、収入が大きくなればなるほどお得になります。

例えば収入が安定しないときは、国民健康保険に加入し、ある程度収入が増えてきた段階で文芸美術国民健康保険に加入する方も多くいらっしゃいます。

セミナーなど助成制度を利用できる

資格取得支援セミナーをお得に受講できたり、業務の紹介があったりします。
一定以上の収入があって業務を充実させたい場合は願ったり叶ったりでしょう。

まとめ: フリーランスは職種によって異なる組合が存在する!

今回は、フリーランスが加入できる組合についての記事でした。
フリーランスが組合に加入するメリット・デメリットと職種別のオススメ組合はご理解いただけたでしょうか?

最後に、この記事の内容を簡潔にまとめます。

フリーランスが組合に加入することによって得られるメリットは以下の3つです。

フリーランスが組合に加入するメリット
    ・国民健康保険料を抑えることができる
    ・団体が提示する福利厚生を受けられる
    ・イベントで人脈を広げることができる

フリーランスが組合に加入することで受けるデメリットは、

    ・収入が変動、特に収入が下ブレした時には収入に占める保険料が高くなる

ことです。
以上のメリットとデメリットをしっかり理解した上で、組合への加入を決めてくださいね。

さらに、職種別のオススメ組合も紹介しました。
フリーランスエンジニアにオススメの組合は、
全国ソフトウェア協同組合連合会(JASPA)の加盟組合。

フリーランスデザイナーにオススメの組合は、
文芸美術国民健康保険組合の加盟組合
でした。

自分の活動地域や職種にあった組合を選ぶことで、保険料を抑えながら新しい仕事を手にしたり、セミナーなどを利用してスキルアップしたりすることができます。

ぜひご自身のキャリアを考える参考にしてください!

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