「バーチャルオフィス」…
初めてその言葉を聞いたとき、何がどうなってバーチャルなのか?レンタルオフィスとはどう違うのか?などという素朴な疑問を持ったことを覚えています。
今回は、バーチャルオフィスとはどういうものなのか、どのような利用方法があるのかなど、これからフリーランスになる人やなったばかりの方々と一緒に考えてみたいと思います。
バーチャルオフィスを便利に利用することは、間接的には仕事の効率・効果を上げることにもつながります。
コストも安く手軽に始められるのがバーチャルオフィスの魅力のひとつです。
具体的には
- ●バーチャルオフィスとは何か
- ●バーチャルオフィスのメリット・デメリット
- ●フリーランスが働く場所
について説明していきます。
この記事でその特性を理解して、意味のある使い方を実現して下さい。
目次
バーチャルオフィスとは?~何がどうバーチャルなのか?

さて、バーチャルオフィスとはSFチックなネーミングですが、いったいどのような「オフィス」なのでしょう?
バーチャルオフィス=直訳すると「仮想事務所」!?
実は、「Virtual(仮想)」という位ですからその場所には存在しません。
どういうシステムかと言うと住所だけを借りるというやり方です。
住所自体はちゃんと実在しております。
郵便物もちゃんと届きますし、会社の登記にも使用できます。(できない場合もあり)
もちろん、名刺に入れてもまったく問題ありません。
こらが「バーチャルオフィス」です。
バーチャルオフィスのメリットとデメリット

では、バーチャルオフィスを利用するにあたり、便利な点や注意点を見ていきましょう。
バーチャルオフィスを利用するメリット
バーチャルオフィスは使い方によってはかなり便利に利用することができます。
以下にメリットをまとめました。
住所はほとんどが一等地!これだけで信用度が上がる!
バーチャルオフィスのサービスベンダーが提供している住所はそのほとんどが一等地の住所です。
つまり、名刺に「東京都千代田区丸の内x-x-x」等の住所を入れることが可能となります。
自宅の住所を公開する必要が無くなる
今のご時世、名刺やHPで自宅の住所を公開することに抵抗がある人は多いと思います。
バーチャルオフィスで提供された住所を使うことにより自宅住所は一切公開する必要が無くなります。
よって、プライバシーも守ることができます。
かなり安価に利用することが可能!
一等地にテナントを借りる場合かなり高額なコストがかかります。
それに比べ、バーチャルオフィスはかなり格安です。
必要最低限のサービスのみであれば、数千円/月で済ませることも可能となります。
好きな場所で仕事をすることができる
バーチャルオフィスとして「拠点」を決めてしまえば何処にいても仕事が可能ということになります。
例えば極端な例ですが、都内一等地で法人登記を行い、大自然に囲まれた環境の良いリゾート地で仕事をするという方法も可能になるのです。
バーチャルオフィスのデメリット
続いて、バーチャルオフィスのデメリットを見ていきましょう。
仕事をする場所を常にどこかに確保する必要がある
もともと実在のオフィスを持たないスタイル。
前項でメリットとしてあげた部分と矛盾するところもありますが、別途どこかにワークスペースを確保する必要があります。
前にもあげた、Wi-Fiや電源、滞在時間などの問題が常につきまとうことになります。
ネット検索でバーチャルオフィスということがバレてしまう
ネットで住所を検索された場合、ほぼ必ず提供するサービスベンダーがヒットします。
また、Googleストリートビューなどでもその建物が表示されてしまいます。
ただ、一つ言えるのは、バーチャルオフィス=恥ずかしいことということは一切無いということです。
突然顧客がアポ無しで訪ねて来てしまった場合に困る
どの仕事をしていても「お客さん」が突然のアポ無しで訪ねて来る場合がありますね。
この場合、サービスベンダーによっては、丁寧に対応してくれるところもあります。
必要に応じて契約前に確認しておくと良いでしょう。
稀に詐欺師のような目で見てくる人もいる
今はまだ「バーチャルオフィス」という存在自体は完璧には周知されておりません。
「実在していない架空の会社」的な存在で見てしまう方々もいらっしゃいます。
理解できていない相手がそう思ってしまうのはある程度は致し方無いこと。
仕事の実績や人柄でカバーしていきましょう!
バーチャルオフィスが向いているフリーランスの職種とは?

バーチャルオフィスの利用が向いているフリーランスの職種にはどのようなものがあるのでしょう?
パソコンとケータイさえあれば仕事が出来てしまう職種
インターネットと携帯電話の普及により、どこでも仕事が出来てしまう時代になりました。
実際、一般企業の有能なビジネスマンはどこにいても仕事ができる環境をあえて作り上げています。
具体的な職業としては、デザイナー、ライター、プログラマー、エンジニアなどがそのような職種と言えるでしょう。
現場での作業がほとんどの職種
ほとんど毎日現場に入っている出向型のフリーランスはバーチャルオフィスの利用は必須と言えます。
具体的にはテレビ局のディレクター、映画監督、カメラマン、家庭教師、指圧などのマッサージ業、訪問美容師などがそれらの職種に値します。
ただ、一社のみの専属の出向の場合、出向先の企業名の住所で名刺を作成できる場合があります。
その場合は特にバーチャルオフィスを契約する必要は無いでしょう。
フリーランスの働き方~働く場所選ぶ場合の3つの悩み

まず始めにフリーランサーの方々の「仕事場の悩み」をざっくりとまとめてみました。
自由な時間に働くという理想論
好きなときに起きて、好きなときに仕事をする…ある意味理想ですね。
フリーランスというのは、クライアントから受注したものを期間内に納品すれば良いので、それさえ守れば働き方は自由です。
それは、働く場所も何処でもOKということになります。
ではフリーランスの方々はどこで仕事をしているのでしょう?
フリーランスの仕事場の悩み1~カフェでの長時間滞在
自宅以外の仕事場となると、一般的にはカフェやファミレスということになります。
ただ、長時間の滞在は店員や他のお客さんの視線も気になりますね…
もちろん「ゆっくり仕事してもらってOK」というお店もありますのでいくつか押さえておくと良いでしょう。
フリーランスの仕事場の悩み2~Wi-Fiの問題
カフェ以外の場所となると、公園や図書館などいろいろな公共施設を利用する方法があります。
ただ、問題になるのはインターネット環境…
フリーWi-Fiを利用したりモバイルWi-Fiを契約したりと回避策はいろいろあります。
その場所ごとにご自身にとって一番のネット環境を見つけましょう!
フリーランスの仕事場の悩み3~電源の問題
今の時代、電源が無いと何も出来ませんね。
今や、フル充電で10時間以上も稼働するパソコンも存在します。
ただ実際は、使用するパソコンすべてがそのようなスペックでは無いでしょうし、バッテリーの経年劣化などで電源が必須となる場合がほとんどです。
図書館やカフェなどで電源が利用できる場所もありますのでうまく利用しましょう。
尚、施設の壁のコンセントを無断で使用すると窃盗と同じ扱いになるのでNGです。
フリーランスの作業場~どのような場所があるのかをチェック!

さて、フリーランスの人たちは実際にどのような場所で仕事をしているのでしょう?
選べる場所のタイプはいくつかあり、それぞれに利点と欠点があります。
フリーランスの仕事場その1~レンタルオフィス
その名の通りオフィスをレンタルするスタイルです。
ビルのワンフロアーがいくつかの部屋に区切られており、その部屋ごとにレンタルすることができます。
一般的に立地の良い場所がほとんどです。
「部屋」としての独立した空間となるため、セキュリティの部分も安心。
反面、一般的に月々のランニングコストは高額に跳ね上がります。
フリーランスの仕事場その2~シェアオフィス
「share」は「分配する」という意味。
ひとつの空間をいくつかに分けて利用するスタイルです。
レンタルオフィスが「部屋」単位なのに対し、シェアオフィス「机」単位と考えれば分かりやすいでしょう。
費用もレンタルオフィスより確実に安価になります。
ただ、プライバシーの部分ではかなり神経を使わざるを得ません。
電話のたびに外に出る、なんていうことが頻繁になることも考えられます。
フリーランスの仕事場その3~コワーキングスペース
コワーキングスペースというのはシェアオフィスと同じく一つの空間を何名かで共有するスタイルとなります。
どこが違うかというと、他の利用者とのコミュニケーションの度合いがシェアオフィスよりも強いというところです。
利用者同士が協力し合い、時には相談し合い、時には研修会などを開催したり、という面があります。
イメージとしては「複数人でリビングを共有する」という感じです。
コワーキングスペースは、その空間自体がひとつのコミュニティなので、ひとりでじっくり仕事をしたいという人に取ってはあまり向いていない場所と言えるでしょう。
フリーランスの仕事場その4~自宅
フリーランスの方が自宅を仕事場とする最大のメリットは家賃が一切かからないということです。
反面、最大のデメリットは、プライベートの住所や電話番号が公開されてしまうという部分です。
まとめ:フリーランスはバーチャルオフィスで作業環境を整えよう!

以上、今回の記事ではバーチャルオフィスに関してまとめてみました。
最後に、バーチャルオフィスと同時進行で充実させるべきものが一つあります。
それはホームページです。
立派なデザインのホームページを作ることにより、フリーランスとしてのイメージは格段にアップします。
最近では、ホームページのテンプレートをフリー素材として無料でダウンロードができるサイトも多数存在しています。
それらをうまく利用して質の高い自社サイトを立ち上げましょう
以上、今回の記事がみなさまのフリーランスの活動にプラスになれば幸いです。