フリーランスの必須知識!加入できる健康保険の種類と特徴を解説

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この記事は

  • フリーランスになりたいが、健康保険をどうしたらいいかわからない
  • 国民健康保険料の軽減制度について知りたい

という方のための記事です。

具体的には

  • 健康保険に加入しないとどうなるのか
  • フリーランスが加入できる健康保険の種類
  • 社会保険にあって国民健康保険にはない手当金
  • 国民健康保険料の軽減制度
  • 確定申告の保険料控除申請

を紹介していきます。

この記事が参考になれば幸いです。

フリーランス健康保険に加入しないとどうなる?


日本の健康保険制度は、国民全員が何かしらの公的な医療保険に加入していなければならないとする国民皆保険制度を採用しています。

では、その制度に反して健康保険に加入しなかった場合、どんなことが起こるのでしょうか。

保険証の没収、保険給付の停止

一定期間、健康保険料の滞納を続けると、保険証が「短期保険証」に切り替わります。

最終的には保険証を没収され、保険給付そのものが受けられないという事態になってしまうので注意してください。
健康保険の保険料は決して安くないかもしれませんが、医療費の全額負担というのは、思いのほか大きな額になります。
フリーランスは健康状態によって大きく収入を左右されてしまいますから、万が一に備え、いつでも気軽に病院に行けるよう健康保険制度を利用しましょう。

財産差し押さえなどの処分が行われる可能性も

もしも、支払い能力があるにもかかわらず、保険料を支払っていないとなれば、財産の差し押さえ等の処分が行われる可能性もあります。

支払いができない特別な理由がある場合には、保険料の軽減や減免の申請を行いましょう。

フリーランスが加入できる健康保険の種類


社会保険の加入から保険料の払い込みまで、すべて会社が行ってくれる会社員と違い、フリーランスになったら、自分で何かしらの保険に入り、保険料を支払らわなければいけません。

また、保険料は会社と折半することができないので、全額自己負担となります。

国民健康保険

フリーランスにとって最も一般的な国民健康保険は、各市町村が運営しており、加入や脱退などの手続きは住民登録のある市区町村役場で行うものです。

保険料には、医療分、後期高齢者支援金分、介護分(40歳以上65歳未満の加入者のみ)が含まれており、病気やケガ、出産、死亡の場合に、必要な医療費が給付されます。

なお、国民健康保険の保険料は前年度の所得によって計算されるため、所得額が多かった人ほど、保険料が高額になってしまうのが難点です。

また、保険料は自治体や年度によって異なるため、自治体間の保険料の差が年間20万円以上になることもあります。引越しの際は、保険料負担額を基準の1つにして、住む自治体を選んでみるのもいいでしょう。

文芸美術国民健康保険組合

国民健康保険には、自治体ではなく国民健康保険組合が運営するものもあります。

国民健康保険組合は同じ業種に就いている人たちを組合員とする組織で、フリーランスのクリエイターとして働いている場合は「文芸美術国民健康保険組合」を利用できる可能性が高いです。

加入条件は「日本国内に住所を有し、文芸、美術及び著作活動に従事し、かつ、組合加盟の各団体の会員である者とその家族」であること。
組合には60以上の団体が加盟しており、自分の事業に該当する団体があれば、そこに加入することができます。

文芸美術国民健康保険組合の保険料は、年度ごとに少し変動がありますが、収入の額によって変わることはありません。

収入が低いと国民健康保険より高負担になってしまいますが、高収入になればなるほどお得なのが特徴です。
目安としては、所得が300万円を超えるかどうかが、文芸美術国民健康保険組合への加入を検討するラインでしょう。

各団体に所属するには会費を支払う必要があることも多いため、保険料と合計した金額で判断する必要があります。

社会保険の任意継続

サラリーマンだった人がフリーランスになるときは、国民健康保険に加入するか、これまで加入していた社会保険を「任意継続」するかを選ぶことができます。

ただし任意継続ができるのは、退職日までに2ヶ月以上継続して社会保険に加入していた人だけで、任意継続に加入できるのは2年間限定です。

手続きは退職日の翌日から20日以内に各都道府県の協会けんぽ支部や各健康保険組合で行わなければならず、1日でも申請や保険料の支払いが遅れた場合は、翌日から強制脱退になります。

社会保険を任意継続する際の保険料は、退職時の標準報酬月額に、各都道府県が定める保険料率を乗じて算出します。

この標準報酬月額は上限が28万円に設定されているため、前年度の所得で保険料が決まる国民健康保険だと、保険料が高額になってしまう場合は、任意継続のほうがお得になるでしょう。

また、社会保険の任意継続は、扶養家族が保険料の負担なしに加入できるのもポイントです。国民健康保険の場合は、家族全員分の保険料を納付する必要があるため、家族全体での保険料が高額になってしまうのです。

社会保険に加入している家族の扶養に入る

フリーランスとしての収入が少ないときは、社会保険に加入している三親等以内家族の扶養に入るというのが、一番保険料がかからない選択肢です。

一般的には年収が130万円未満、かつ被保険者の年収の約2分の1未満というのが加入基準ですが、フリーランスとして働いている場合は給与所得控除が使えないため、年間の所得額が38万円以下でなければいけません。

ただし、所得額ですので、収入から経費を差引いて算出することができます。また、青色申告者の場合は「青色申告特別控除(最大65万円)」も認められているため、年収−(65万円+経費)が38万円以下に収まれば加入することができるのです。

民間保険(任意保険)

国民健康保険や社会保険は、原則として加入が強制されているものですが、それに加えて任意で民間の保険に入ることもできます。

万が一への備えが物足りないと感じる部分は、民間の保険を組み合わせてカバーするのもいいでしょう。

民間保険には、主に以下の3つのタイプがあります。

民間保険のタイプ
生命保険:人の生死に対して一定額を支払う、定期保険、終身保険、個人年金保険、養老保険など
損害保険:一定の偶然の事故によって生じる損害を支払う、自動車保険、火災保険、海上保険、賠償責任保険など
第三分野医療保険:生損保の垣根が曖昧な、医療保険、がん保険、介護保険、傷害保険、所得補償保険など

保険内容や保障額などは、保険会社やプランによってさまざまです。自分に必要な保険は何か、よく比較検討した上で選択するようにしましょう。

フリーランスは要注意!社会保険にあって国民健康保険にはない手当金


社会保険で支給される手当金の中には、国民健康保険にはないものもあります。

万が一の場合などに収入が途絶える不安があれば、同程度の保障がある民間の医療・介護保険に加入するしかありません。

出産手当金

社会保険に入っている会社員の場合、出産のために仕事を休み、十分な給料を受け取れない場合には、「出産手当金」を受給することができます。

これは、産前6週間と産後8週間の計14週間のうち、給料を受けられなかった日数につき平均日額給与の3分の2が支給される制度です。

国民健康保険の場合、出産時に一時金として支給される「出産育児一時金」は支給されますが、、「出産手当金」の制度はありません。

傷病手当金

社会保険に入っている会社員の場合、ケガや病気で仕事を4日以上休み、十分な給料が支給されないときには「傷病手当金」を受け取ることもできます。

これは標準報酬日額の3分の2が、最長で1年半支給されるという手厚い制度です。

しかし国民健康保険には、この傷病手当金と同じような制度がありません。また、社会保険の任意継続をした場合も、傷病手当金の対象外となってしまいます。

フリーランス要チェック!国民健康保険料の軽減制度


国民健康保険には、前年の世帯所得が自治体ごとの所定金額に満たない場合、保険料の一部を減額できる「軽減措置」があります。

国民健康保険料の計算方法

国民健康保険の保険料は、前年度の所得額をもとに算出されます。フリーランスの場合、「確定申告の所得金額の合計」がこれに当たりますね。

所得額を計算したら、そこから一律で定められている基礎控除33万円を差し引きましょう。この金額が「基礎所得金額」です。

次に、医療分、後期高齢者支援金分、介護分それぞれの「均等割額」と「所得割額」を計算するのですが、この計算に使う数字は、自治体によって異なります。

均等割額:所得や年齢に関係なく、加入者全員が納めるもの。
所得割額:所得に一定の割合を乗じて算出するもの。

それぞれの「所得割額」と「均等割額」を算出したら、それらすべての数字を合計した金額が「保険料の年額」になります。

軽減措置の対象と計算方法

軽減措置は市区町村によって減額の方法や割合が異なりますが、前年の世帯所得の水準と世帯内の加入者数に応じて、減額割合が7割・5割・2割のどれかに軽減されるという形が一般的です。

あまりにも負担が大きいと感じる場合は、住民票のある市区町村の役場を訪れて相談してみましょう。

その他、軽減・減免ができるケース

保険料の軽減や免除を申請することができるケースは、他にもあります。

例えば、非自発的な失業者は保険料が約7割減額されることもありますし、災害に遭った場合、一定の事由により前年所得が所定額以上に減少した場合などには、保険料の全部、または一部が免除されます。

認可が降りるには審査必要ですが、正当に軽減・減免した場合、保障内容に差がでるなどの不利益は起こりません。納付が困難であれば、きちんと申請するようにしましょう。

国民健康保険は確定申告の際に保険料控除を申請することができる

支払った国民健康保険料は、社会保険料控除として全額が所得から控除されます。

控除の申請方法は、確定申告の際、申告用紙の「社会保険料控除」の欄に納付した国民健康保険の保険料の合計額を記入するだけで、領収書や控除証明書の添付は必要ありません。

納付した保険料の金額は、領収書や銀行口座の明細から確認することが可能です。

また、市区町村に確認して照会することもできます。

まとめ:フリーランスは自分に合った健康保険を計画的に選ぼう!


日本では国民皆保険制度を採用しているため、何らかの健康保険へ加入する必要があります。保険料を支払わない場合は、保険証の没収、保険給付の停止、財産差し押さえなどの処分が行われることもあるので注意しましょう。

フリーランスが加入できる健康保険の種類としては

  • 国民健康保険
  • 文芸美術国民健康保険組合
  • 社会保険の任意継続
  • 社会保険に加入している家族の扶養に入る
  • 民間保険(任意保険)

という選択肢があります。

「出産手当金」「傷病手当金」など、社会保険にあって国民健康保険にはない制度もあるので、民間保険でカバーすることも検討するといいでしょう。

また、国民健康保険料は、一定の理由があれば、保証内容はそのままに、軽減や減免の申請をすることも可能です。

なお、国民健康保険は保険料控除を申請することができるので、確定申告の際には忘れずに記入してください。

健康保険料の負担額は決して安くありません。損のないように金額と保証内容が自分に合った保険を選び、利用できる軽減制度などがあれば活用するといいでしょう。

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