働き方改革はフリーランスにどう影響するのか?

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「働き方改革」
ここ数年、テレビや新聞で頻繁に耳にする言葉かもしれません。

  • 具体的にどんな政策か知らない
  • フリーランスにはどんな影響があるのか

と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。

この記事では

  • 働き方改革とは何か
  • フリーランスが働き方改革によってどのように変わるのか

について説明していきます。
是非最後までお読みください。

フリーランスにも関係する?何かと話題の働き方改革とは?


「働き方改革」の影響を理解するためにはまず、この改革自体が、なぜ必要とされるようになったのか、どこを目指しているのか、を知る必要があります。

今後の社会の流れを掴むためにも、基本的な部分をおさらいしておきましょう。

働き方改革の背景

働き方改革の背景にあるのは、日本が抱える大きな社会問題の1つである「少子高齢化」です。
日本では今、労働力の主力となる生産年齢人口(15~64歳)が想定を上回るペースで減少しています。

労働人口がこのまま減っていけば、国全体の生産力、ひいては国力の低下が避けられません。そこで政府は、労働力不足の解消のため「働き方改革」を打ち出しました。

というのも、労働力不足を解消するためには、以下の3つの対応が必要だとされているから。

  • 女性や高齢者など、労働市場に参加する働き手の数を増やす
  • 出生率を上げることで、将来の働き手の数を増やす
  • 労働生産性を上げ、働き手の数が減少しても国力を維持できるようにする

つまり、現在の日本社会にあるような

  • 女性や高齢者が参入しにくい労働市場
  • 子育てと両立しにくい労働環境
  • 先進国の中でも極めて低い労働生産性

という課題を「働き方改革」によって、解決する必要があるのです。

働き方改革の目的

「働き方改革」が解決しようとしている大きな課題は上記のとおりですが、実際にそれらを変えていくためには、働く上での基盤を整えなければなりません。

そして、それこそがまさに

  • 非正規と正社員の格差是正
  • 女性・高齢者の就労促進
  • 長時間労働の抑制

といった、「働き方改革」で行われる施策の目的となっています。

働き方改革の3つのポイント

これまでの話をふまえると、「働き方改革」として実施すべき施策には3つのポイントがあるといえるでしょう。具体的に現状どのような課題を抱えているのかも、併せて解説していきます。

同一労働同一賃金

「同一労働同一賃金」とは、同じ企業内における同じ労働に対して、正規雇用労働者・非正規雇用労働者に関わらず、同じ待遇をしましょうという考え方です。

雇用形態による不合理な待遇差を解消することで、個人に合った多様な働き方を自由に選択できるようになります。

働き方による税制不平等の是正

「働き方による税制不平等の是正」も行う必要もあります。
現状の制度では所得税を計算する際の経費控除が、フリーランスよりも会社員に対して手厚くなっています。

例えば500万円の給与収入を得る会社員の場合は、自動的に154万円の給与所得控除が認められますが、個人事業主が500万円を稼ぐ場合に申請できる経費は、それ以下に収まるのが普通。控除額に公平性の問題が生じるというわけです。

さらに現状では、社会保障制度も不公平な仕組みになってしまっています。厚生年金が適用される会社員の場合、保険料の半分は雇用主が負担しますが、個人事業者は国民年金であるため、事業主負担分までが自分の負担になります。

これは定額であるため、所得が低いほど負担割合が高くなるという、逆進性の問題も孕んでいるのです。

長時間労働の是正

そして、今の日本が「働き方改革」で早急に向き合わなくてはならない大きな課題が「長時間労働の是正」です。

現在の日本の長時間労働・過労死の多さは、国際機関から問題視されるほど異常なものです。
政府には緊急の対策が求められているのです。

具体的には、今後の対策として、以下の3つの結論が出ています。

  • 労働時間に上限を設け、違反に対しては罰則を科す
  • 勤務時間インターバル(前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息時間を確保すること)の規定を導入する
  • 長時間労働に対する健康管理措置の強化

長時間労働は、健康上の問題だけでなく、仕事と家庭生活との両立を困難にすることで少子化の原因にもなっていますから、「働き方改革」の中でも特に重視して取り組んでいくことになるでしょう。

なぜフリーランスが注目されているのか

このように「働き方改革」によって、現行制度の改善や新たな制度の創設が行われようとしている中で、注目されているのが「フリーランス」という働き方です。

長時間労働を是正するためには、労働生産性を向上させる工夫だけでなく、業務の外注が必要になってきます。そこで活躍するのが、自由に複数の企業と仕事ができる「フリーランス」です。

例えば企業が、繁忙期だけ/あるプロジェクトが完成するまで 人手不足だという場合、その期間だけフリーランスと契約を結んで業務を任せれば、もともといた社員たちが、長時間労働を強いられることはないのです。

また、「フリーランス」として労働時間や業務を自由に決められるのであれば、定年退職をした高齢者や子育て中の人でも、労働市場に参入しやすいでしょう。
副業として「フリーランス」になる人も増え、結果として、労働力の総量が増えるというわけです。

フリーランス働き方改革によってこう変わる!


「働き方改革」の目的を実現するために、これから「フリーランス」という働き方が促進されていく方向にあります。
具体的にどのような施策が検討されているのかも気になりますよね。
現時点では、以下のような変化が起こると予想されています。

フリーランス参入のハードルが下がる

政府は働き方改革実行計画の中で、企業に対して副業の解禁を奨励しています。
厚労省が作成する「モデル就業規則」も、副業・兼業を認める方向で改定していくというのです。

副業が推進されれば、本業と掛け持ちしやすい「フリーランス」という働きを選ぶ人が増えるでしょう。
収入の不安定さや見込み額の少なさから、「フリーランス」一本では働くつもりがなかった人たちも、副業としてなら参入しやすいからです。

最低賃金などの権利が保護される

政府は、フリーランスに支払われる報酬額に、業務ごとの最低基準額を設けることも検討しています。

企業や団体と雇用契約を結ばない「フリーランス」には、労働基準法などの労働法規が適用されていないため、情報や知識、交渉力に格差がある状況で契約すれば、低い報酬額で仕事を請け負うことになるのが現状です。

安く請け負う人に仕事が集中すれば、報酬額の相場が下落していくのも明らかでしょう。
最低賃金を設定することは、フリーランス全体の権利を保護することにも繋がるのです。

不利益になる契約が禁止される

また、独占禁止法によって、フリーランスに不利益な契約が禁止されるようにもなる予定です。

例えば、発注者への役務提供を通じて知り得た技術や顧客情報、その他の秘密情報を漏えいしないという「秘密保持義務」、発注者と競合する者へ一定期間役務提供を行わないことを内容とする「競業避止義務」、役務提供者に対して自らとのみ取引をすることを課す「専属義務」などは、義務の内容を正しく伝えていない場合、または発注者の取引上の地位が優越しており、それらの義務が不当に不利益を与えるものである場合には、独占禁止法上問題になりうるとされているのです。

このほかにも、役務提供者に対して自らが役務を提供した者であることを明らかにしないよう「成果物の非公表義務」を課すこと、発注者が役務提供者に対して実態より優れた取引条件を提示すること、などが独占禁止法で規制されていくでしょう。

会社員と同等の保険制度を利用できる

先ほど説明したとおり、現行の社会保険制度が個人事業主にとって不公平な仕組みになっていることは、保険料の負担割合が働き方によって異なることが原因です。

しかし「働き方改革」の中では、これも是正されていく予定です。
今よりも、会社員と個人事業主の待遇が平等になり、両者の境界は曖昧になっていくことでしょう。

まとめ:今後、フリーランス働き方改革によって大きく変わる可能性がある!


いかがでしたでしょうか?

すでにアメリカでは、「フリーランス」が一般的な職業形態であり、アメリカ全体の就業人口のうち、約3分の1がフリーランスとして生計を立てているとも言われています。

このような海外の流れも伴って、「働き方改革」の中で、フリーランスにとって働きやすい社会が実現されていくことは明らか。現行の制度ではまだ二の足を踏んでいた人たちも、働き方を移行していくかもしれませんね。

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